ヨーロッパカジノ縮小でオンラインカジノ発展
現在カジノで人々が楽しんでいる多くのカードゲームや、ルーレット等のルールの原型は17世紀の欧州で形成され、その後社交パーティー等の余興として、これらのゲームに貴族が興じた事に端を発し、徐々に現在のカジノへと進化を遂げました。そんなカジノ発祥の欧州で現在、店舗型のカジノが縮小傾向にあると言います。
欧州カジノ・歴史の長さが仇に?
欧州カジノは17世紀に上流階級の社交場として普及し、18世紀半ば以降交通網の発達で、人々の動きが活発になり有名なリゾート地を中心に富裕層から絶大な人気を誇りました。第2次世界大戦後も富裕層の社交場としてステータスを維持しつつも、大衆にも普及していき現在の姿へと繋がっています。
しかし、欧州のカジノはその長い歴史故にグローバルな戦略を展開することができずに、現在店舗型カジノは縮小傾向にあります。逆に歴史の浅いアメリカやマカオ等は、きっちりとゼロから組織を形成し、グローバルな戦略を展開したことで、今日のような繁栄を築くことができました。
客観的に見ても欧州の市場は経済力に比べてカジノの市場はかなり小規模です。欧州全体とアメリカのGDPの値はほぼ同一規模ですが、カジノ市場の売り上げを見るとアメリカ約6.6兆円(2013年推定)に対し、欧州は約7500億円と1割強に留まっています。
オンラインギャンブルで巻き返しを狙う
現在、欧州では米国やアジアの先進国とは対照的に、オンラインギャンブルの合法化に力を入れ、米国やアジア各国とのギャンブル市場の差別化を推し進めています。欧州のオンラインギャンブル市場は約1.5兆円(2013年)と、総ギャンブル市場の13%を占め、このうちオンラインカジノは約3000億円超と店舗型カジノの約半分の収益を上げ、現在も成長を続けており、欧州各国はオンラインギャンブルでの巻き返しに期待しています。
スポーツ人気が非常に高い欧州ではスポーツベッティングが以前より人気を博していましたが、近年、オンラインカジノも人気を集めており、人気高騰の理由として、ネット環境の改善や、オンラインカジノのゲーム・カスタマーサービスの質の向上などが挙げられます。
日本にカジノが建設された際に、あくまでもカジノは統合型リゾートの一部という位置づけですので、昔の欧州カジノ同様に賭博場よりも社交場としての色合いが強くなる可能性は十分にあります。もしかしたら遊戯を純粋に楽しむならオンラインカジノが一番となる日が来るかも知れません。その日のためにもオンラインカジノ業界の発展と向上を願いましょう。
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