長崎「IR基本構想」を策定へ
佐世保市IR推進協議会が9月11日の初会合で、年内にも「IR基本構想骨子案」をまとめる方針を決めました。初会合では「地域での合意形成」「ギャンブル依存症対策」などに関する意見が出ました。カジノ合法化に対するネガティブな意見もある中、IR誘致に乗り出した長崎県の目的とはどういったものなのでしょうか?
IR設置がもたらす経済効果
長崎県に限らず、日本各地の都市がIR誘致に乗り出している理由は、その経済効果にあります。長崎を例にその経済効果がどのくらいのものになるか示してみましょう。
長崎県は佐世保市の大型リゾート施設ハウステンボス(HTB)を候補地としており、国内だけでなく、中国や韓国などの東アジアからの集客を狙っています。誘致に成功した場合、西九州全体では1万1千人の雇用を誘発する効果が生まれるとされ、候補地として上げられているHTBは、カジノの設置により年間来場者は180万人から320万人増えると考えられます。さらにHTBのカジノ事業での440億円の増収効果が見込まれ、宿泊や消費なども含めると売上高は940億円(なんと現状の5倍強!)にもなるそうです。
数字が大きすぎてあまりピンと来ないかもしれませんが、IR設置の影響力をご理解頂けたかと思います。
進む日本のカジノ誘致
IRは前述の通り絶大な経済効果をもたらすと考えられており、現在長崎県を含め約10の都道府県が誘致を表明しています。しかし佐世保市IR推進協議会の初会合で出た意見のように、カジノ合法化によるデメリットが考えられるのも事実です。それらの問題にどう対策を立てるのかが、IR誘致成功のキーとなりそうですね。
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