テキサス・ホールデム・ポーカーの遊び方
テキサス・ホールデム・ポーカー(以下テキサス)の原型は、「7カード・スタッド」と呼ばれるポーカーです。元々長い間愛されていたゲームでしたが、ゲーム性をより簡略化しゲームテンポを速めた「テキサス」は爆発的な人気を博し、今日ではこちらが主流となっています。
ポーカーの用語を知ろう
テキサスは通常お客同士の対戦型ゲームのため他のゲームよりも多くのポーカー用語を覚える必要があります。勿論、ディーラーの進行でゲームは進みますが覚えておいた方がよいでしょう。ルール説明の前に先に用語のご紹介をさせていただきます。
Pot(ポット)
⇒全員の賭け金を貯めた場所、勝者への賞金となる。
Round(ラウンド)
⇒プレイヤー同士が賭けを行うことのできる局面。
Bet(ベット)
⇒あるラウンドで、最初に賭け金を提示すること。
Blind(ブラインド)
⇒手札の良し悪しに関係なく、強制的に行われる賭け。他のポーカーのANTE BET(参加料)の役割を果たす。
Check(チェック)
⇒ベットの権利がまわってきても、何もせずに様子を見ること。
Call(コール)
⇒相手のベット金額と同額を出してゲームに残ること。
Fold(フォールド)
⇒今までの出した賭け金を全て放棄してゲームから降りること。
Raise(レイズ)
⇒相手が提示した賭け金以上を提示し、金額を吊り上げること。
Showdown(ショウダウン)
⇒手札を公開し、ハンドの比較を行って勝敗を決すること。
All-In(オールイン)
⇒手持ちの賭け金全てをゲームに投じること。
以上がテキサスでよく使われる用語になります。実際に遊戯をしながら覚えていくようにしましょう。
ハンド(役)の仕組み
テキサスは2枚の手札と最大5枚のコミュニティ・カードと呼ばれる合計7枚でハンドを作ります。7枚と言いましたが、実際に使用するのは5枚までです。少し難しいので順を追って説明します。
ハンドを構成する際に自分の持つ2枚の手札と、全員が使用する共通カードの5枚を各自組合せハンドを作ります。自分の手札の2枚のカードは他のプレイヤーに見られないように注意しましょう。それでは、分かりやすい具体例を挙げていきます。
Aさんの手札がK/Kのペアだとして、Bさんの手札を9/8だとします。この時点ではAさんはKingのペアで、Bさんは何もありません。
最初に3枚の共通カードが表向きでテーブルに出ます。これを仮にQ/Q/J/とします。これにAさんの手札を加えるとK/K/Q/Q/Jとなり、ツーペアで更に強力なハンドとなりました。BさんもQ/Q/J/9/8でワンペアです。しかし、このQ/Q/Jは全員共通カードなので、Aさんのように自分の手札によって付加価値をつけないと、あまり意味が有りません。
次に4枚目の共通カードが出てきます。これを仮に2としましょう。この場合お互いハンドには変化がありません。
そして次に最終カードである5枚目が出てきます。これを仮に10とすると、Aさんのハンドに引き続き変わりはありませんが、逆にBさんはQ/J/10/8/9となりストレートが成立します。これによって最終的にはBさんの勝利となります。
7枚のカードのうち5枚を選んで最も強いハンドを作る。これがテキサスで役を作る際のルールです。したがって、使わない2枚のカードは全くハンドに関係ありません。もし仮に、共通カードで最強ハンドのロイヤル・フラッシュが完成した場合には強制的に引き分けとなります。
自分のハンドを確認しつつ、相手のハンドを予測するのは大変な作業ですが、この作業はテキサスで勝つための重要なポイントになりますので、少しづつ馴れるようにしましょう
テキサスのゲームの流れとルールを知ろう
今からゲームの流れとルールのご説明をさせて頂きます。少し難しく感じるかもしれませんが数回遊戯をすれば、すぐに馴れると思います。主催者によりルールが異なる場合があります。ここでのルールは基本とされるルールの1つですので、実際に遊戯をされる際にはお手数ですが、ご自身で確認を行って下さい。
①⇒ディーラーは参加者全員にカードを伏せて2枚ずつ配ります。
②⇒最初にカードを配られた人がブラインドによる強制ベットをしなければなりません。これをスモール・ブラインドといいます。また、その次のプレイヤーはこのベット額の2倍をブラインドしなくてはいけません。これをビッグ・ブラインドと呼びます。
③⇒3番目のプレイヤーから「コール」「フォールド」「レイズ」の選択が可能になります。他のプレイヤーの賭け金が全て揃ったら、ディーラーは参加者全員の共有札(コミュニティ・カード)として、3枚のカード(フロップ)をテーブルの中央に表向きで配ります。ちなみにコミュニティ・カードが1枚も出ていない状態を「プリ・フロップ」と言います。
④⇒以降2回目のラウンドを行い、賭け金が揃ったら次はコミュニティ・カードを1枚追加します(ターン)。3ラウンド終了時も同様に1枚追加します。(リバー)
⑤⇒テーブル上に5枚のコミュニティ・カードが開示され、次に行われる4ラウンド目の賭けが最後です。ここで2名以上が残った場合は、ショウダウンにてハンドを比較し、勝者がポットの賭け金を手に入れます。
以上がルール説明になりますが、このままで理解できる人は恐らく少ないでしょう。①から順を追ってもう少し深く、ご説明させていただきます。
①②の時点で、ベットが発生しているのはスモール・ビッグ・ブラインドに選ばれた2名のプレイヤーのみです。
勿論、ブラインド・ベットはローテーションで周ってきますので、ゲームに参加している間は皆、均等に支払いの義務があります。ちなみに2名でプレイをすると「スモール」と「ビック」を交互に支払わなければいけません。
③のプリ・フリップの時点で他のプレイヤーはゲームを続行するか否かを決めます。したがって手札の2枚を確認した後に、損害が0のままゲームを降りることができます。実際に、ここでゲームを降りるプレイヤーも少なくありません(2枚の手札が悪いとき、もしくは他のプレイヤーが高額ベットをした時など)。
加えて、スモール・ブラインドのプレイヤーも続行するには賭け金を追加する必要があります。したがって、ここでビッグ・ブラインド以外の全員がゲームをフォールドすれば自動的にビッグ・ブラインドのプレイヤーの勝ちとなります。しかし、その場合純粋な勝ち分はスモール・ブラインドの分だけなので雀の涙となるパターンがほとんどです。
プリ・フロップが終わって、賭け金が出揃うと賭け金はポットに集められます。そしてコミュニティ・カードが配られフリップの状態になると、また1からベットしていきます。ちなみに、ラウンドで一番先にベットをするプレイヤーは、チェックを選択してベットをしなくても構いません。
勿論、他のプレイヤーがコールした場合ゲームを続行したければ、コール・レイズのいずれかを選択しなければいけません。この流れは最終ラウンドまで変わりません。もし、誰もコールしない場合は、そのラウンドの賭け金はゼロで次のラウンドに移行します。
最後にショウダウンを行い、最もハンドの強いプレイヤーが勝者となります。その後、ブラインドをローテーションして初めに戻ります。また、勝負の途中でも1人のプレイヤーを残し全員がフォールドした場合は最後の1人がハンドの強さに関係なく勝者となります。
また、ラウンド数に関わらず誰かがレイズを宣言して賭け金を吊り上げた場合、他のプレイヤーもゲームを続行したければ、その金額に合わせなければいけません。無論、途中でフォールドすれば無条件で今までベットした賭け金は、全て失われます。つまり、ラウンド数が最終に近づくほど必然的にベットした賭け金が大きくなり、例え悪い手でもフォールドしにくくなるのです。
しかしながらハンドの完成以外にも、この他のプレイヤーとの駆け引きこそがテキサスの醍醐味なのです。ちなみに、レイズしたベットを更に吊り上げることも可能です。これを「リレイズ」と言います。一度のラウンドでリレイズできる回数は決まっていますのでカジノ毎のルールにしたがって遊戯をしましょう。
この「レイズ」「リレイズ」を駆使することで、逆にハンドが例え悪くとも相手を出し抜き、ゲームから降ろしてしまえば勝てるというのが初心者には難しいと言われている理由の一つです。
自分のカードはショウダウンの時以外は見せる必要がない(ショウダウン時に負けを宣言すれば、最後まで見せる必要は無い。つまり勝った時だけ手札を見せればよい)等のルールがより一層このゲームに深みを与えています。
オールインについて
オールインは一発逆転の手でもありますが、仮にラウンド途中で資金が尽きてしまった場合でも強制的にオールインとなり、最後までゲームに参加することができます。配当金はディーラーが計算してきちんと分配されるので、他のプレイヤーも心配いりません。
最終局面に近づくとオールインが頻発しますが、序盤や中盤でこの手を使うと他のプレイヤーに多大なるプレッシャーをかけることができます(勿論、金額しだいではありますが)。ただし、負ければ全ての持ち金を失いますので慎重に、しかし大胆に行うことを心がけてください。
テキサス・ホールデム・ポーカーと上手に付き合うには
ここでは全てを記せないほど奥の深いゲームがテキサスです。遊戯されたことの無い方の中には、恐ろしいと感じている方もいるかもしれません。確かに無知な状態で遊戯をすれば最も恐ろしいゲームの1つになると思います。
しかし、正しい知識を身につけ、実践の経験を積めば、センスしだいで一攫千金も夢ではありません。事実、世界大会の優勝賞金は大変高額なものです。テキサスの世界チャンピオンは、莫大な優勝賞金を手に入れると共に、世界中のテキサスプレーヤーから畏怖の念も含めて、尊敬されています。
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